エネがえるBiz 蓄電池設定実践ガイド
📊 事前確認事項
グラフの見方
- **濃青の部分**: 購買電力量(買電量)
- **オレンジ部分**: 太陽光の自家消費
- **黒い部分**: 太陽光の余剰
- **緑の部分**: 蓄電池からの放電
- **薄い青**: 系統から蓄電池への充電
- **薄灰色の線**: 蓄電池の残量
- **灰色**: 過積載時のパワコン切り捨てロス
使用状況の分析方法
1. 「時間毎の購買量(最大・最小・平均)」チャートで通年または月別の傾向を確認
2. ピーク時間帯を特定
3. 月ごとの買電量ピーク値の最大・最小を確認
🎯 目的別最適設定ガイド
1. 電気料金の削減最大化
こんな場合に最適:
- 日中の使用量差が大きい
- 明確なピーク時間帯がある
設定手順:
1. 「目標ピーク値の探索」にチェック
2. 以下の値を設定:
- 充電時間: 21時~5時
- 放電時間: 20時~20時
- 系統充電なしオプション: ON
効果の確認ポイント:
- グラフ上の緑の部分(放電)がピーク時に集中しているか
- 買電量ピーク値が目標値以下に抑えられているか
2. 太陽光自家消費率の最大化
こんな場合に最適:
- 日中の使用量差が小さい
- 太陽光発電の余剰が多い
設定手順:
1. 充電時間: 0時~0時
2. 放電時間: 0時~0時
3. 系統充電なしオプション: OFF
効果の確認ポイント:
- グラフ上の黒い部分(余剰太陽光)が減少しているか
- 自家消費率の数値が向上しているか
3. 補助金要件対応(ストレージパリティ)
設定手順:
1. 「系統充電なし(太陽光の蓄電を優先)」オプション: ON
2. グラフ上で黄色の部分(太陽光からの蓄電)を確認
📅 月別使用パターン対応
特定月のピーク対策
例: 夏季(7-8月)集中型
1. 通常月の設定:
- 自家消費率最大化の設定を使用
2. ピーク月(7-8月)の設定:
- 放電時間: 21時~21時
- 充電時間: 21時~5時
- 系統充電なしオプション: ON
⚠️ 重要な確認事項
シミュレーション時の注意点
1. 「目標ピーク値の探索」機能の活用
- ピークシフト可能な最小値を自動で探索
- 蓄電池の実効容量と放電容量の制限を考慮
2. 以下の場合は設定を見直し
- 超過買電量が発生
- 蓄電池の残量が常に低い
- 放電が特定時間に集中しすぎ
制約事項
- 充放電量は実効容量、定格、残量により制限
- 実際の値は計算値と異なる可能性あり
- 目標ピーク値の維持は保証されない
💡 設定のコツ
1. 充放電時間の調整
- 0時指定の意味:
- 充電時間0時~0時 = 常時充電可能
- 放電時間0時~0時 = 常時放電可能
2. 系統充電の調整
- 同じ時刻指定の意味: 例)22時22時のように0以外の同じ時間を設定する
- 充電時間が同時刻 = 系統充電なし
- 放電時間が同時刻 = ピークシフトのみ
3. グラフでの効果確認
- 緑の部分(放電)の分布
- 薄い青(充電)のタイミング
- 薄灰色線(残量)の推移
これらの設定を組み合わせることで、施設の使用パターンに最適化した運用が可能になります。定期的に効果を確認し、必要に応じて設定を調整することをお勧めします。
参考)
・エネがえるBiz オンラインマニュアル