【Biz】蓄電池の充放電時間帯の設定

自家消費最大(系統充電しない)するには?ピークカットするには?のパターン別設定方法について

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対応者:樋口 悟
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エネがえるBizの蓄電池の設定について:

提案したい蓄電池運転イメージや、施設の負荷パターン(ピークの有無)などに応じて、以下で蓄電池の充放電時間帯や設定を行ってください。

充電時間、放電時間を以下を参照いただきながらいろいろいじっていただきながら、グラフと数値(自家消費率、余剰電力率、電気代削減率など)を見ていただくと、変化がわかると思います。

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●蓄電池充放電時間

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・最大デマンド値(ピーク)がある負荷の場合→ピークカットを目的とする場合
→「系統充電なしで太陽光は自家消費より蓄電を優先」オプションにチェックを入れる。

・最大デマンド値(ピーク)がない負荷の場合→ピークカットはしない。自家消費を最大化したい場合

→蓄電池充電時間を0以外の同時間に設定する(20時~20時など)

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❶充電時間の設定 4パターン

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➀0時~0時:放電または太陽光充電がなければ、目標ピーク値を超えない範囲で系統から常時充電する。

-充放電をこまめに行うと、一度に蓄電池に貯めておく必要がなくなるので、実効容量を少なくすることもできる。充電時間を0時~0時に設定した場合は、充電できるときに充電してピークに備えておく、という動きになる。

➁20時~20時(0以外の同時間を指定):系統充電なし(自家消費>蓄電の優先順位)

★自家消費率を最大化したい場合にオススメ

③21時~5時(深夜電力の時間帯を指定):系統充電あり(深夜電力)

★系統充電→ピークシフト(カット)で基本料金削減(契約電力500kWの実量制の場合)を最大化したい場合にオススメ

※500kW以上の協議制の電力契約の場合は基本料金削減の計算はされず使用量におじた従量料金分の削減のみの計算となります。

④「系統充電なしで太陽光は自家消費より蓄電を優先」オプションを選択する:
ピークカット>蓄電>自家消費 の優先順位で計算される

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❷放電時間の設定 3パターン

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➀0時~0時:充電時間帯以外は常時放電する
・蓄電池からの放電量を最大化=自家消費率UPにしたい 。
・ただし時間帯によって目標ピーク値を満たせず基本料金削減効果が落ちる場合あり。

➁20時~20時:ピークシフト以外の放電を行わない

・電気代削減率を最大にしたい=最大デマンド削減したい

③9時~18時:その時間帯は目標ピーク値に関わらず、放電する

※日中の使用量差が少なく(ピークシフトが重要ではない)、太陽光余剰を有効利用して自家消費率を上げたいような場合、放電時間を調整すると太陽光余剰電力からの充電量が増えて自家消費率が上がる。

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●パターン別の最適設定

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❶ピークあり:日中の使用量差が大きい(ピークシフトにより最大デマンド値の削減効果が見込める場合:エネがえるBizでいうと目標ピーク値が重要なシーン)

→「系統充電なしで太陽光は自家消費より蓄電を優先」オプションにチェックを入れる。

❷ピークなし:日中の使用量差が小さい(ピークシフトが重要ではない。太陽光余剰を使った充放電を最大化して自家消費率を上げたい場合)

・「系統充電なしで太陽光は自家消費より蓄電を優先」オプションにチェックを入れないで、放電時間0時-0時に設定する。
・充電時間帯以外は常時放電する(蓄電池からの放電量を最大化したい 場合におすすめ)

※ただし時間帯によって目標ピーク値を満たせず基本料金削減効果が落ちる場合あり)
・充電時間21時-21時にする→系統充電なし(自家消費>蓄電の優先順位)で計算

❸月別にばらつきがある(例:夏季7月・8月はピークあり:昼間の使用量が突出して高い=余剰電力が出ない。それ以外の月は大きなピークがなく、低い使用量で安定=余剰電力が多い)

→<課題1>電気の基本料金を抑えるために、PV導入後のピーク(123.3kW) を 94kWに抑えるように蓄電池シミュレーションを行うと、電気料金削減率は 22.8 →30.6 %にアップするものの、7, 8月以外の月はピークシフトの必要がないため、太陽光の余剰があっても蓄電池がほとんど活用されない

→<課題2>太陽光余剰を最大限に活用して自家消費率を上げようと、放電時間を最大限に設定し、系統からの充電をしない設定でシミュレーションすると、自家消費率は 31.9 → 41.9% にアップしますが、今度は買電量のピーク値が目標ピーク値を超えてしまい、電気料金削減率も前のケースよりも下がっています。(今回、時間帯別ではない料金プランでシミュレーションしているため、系統からの充電をしないように設定していますが、もし時間帯別の料金プランであれば、系統からの充電時間を設定して、夜間の安い電力を活用することで、目標ピーク値を超過しても電気料金削減率自体は向上することがあります。)

→特定月の蓄電池設定を使う。(月別に蓄電池充放電設定ができる)

A:夏季のピークありの7月・8月:放電時間:21時-21時 / 充電時間21時-5時 / チェックボックスON

※月ごとの使用状況によって、蓄電池の充放電設定を変えることで、より高い効果を出すことができる場合がある

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