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【共通営業ガイド】実画面で伝える費用比較・現状維持・セールストーク

ASP・Biz・EV・V2H・TCO・BizEV・PPAの実画面を使い、同じ期間の費用、現状維持との差、未確定条件と次の検証を公平に説明する商談ガイド。

対応者:樋口 悟

太陽光・蓄電池・EV・PPAの商談では、削減額を大きく見せるより、「何を変えると、どの費用や使い方が変わるか」を一緒に確かめることが大切です。このガイドは、エネがえるの実画面・診断レポートを使い、現状の困り事から次の検証まで進めるための説明例です。

掲載画像は公開された操作・出力例です。実案件の見積、一般的な削減率、将来の料金・残価・経済効果の保証ではありません。画像ごとの製品・保存時点・条件を確認し、商談ではお客様の条件で保存した診断に置き換えてください。

1. 最初に「誰の、何を判断する商談か」を決める

初めの質問は「どれを買いますか」ではなく、次の一つです。

「今回、いちばん確かめたいのは、毎月の負担、長期の総費用、停電時の備え、車両の運用、社内への説明のどれでしょうか?」

目的を聞いてから製品と比較範囲を選びます。

  • ASP:住宅の太陽光・定置用蓄電池等を中心とした経済効果。既設設備がある場合は、追加投資の効果を分けます。

  • Biz:事業所・工場などの需要と太陽光・蓄電池。年間金額に加えて、需要・発電・蓄電池残量の時間的な関係を確認します。

  • EV・V2H:住宅と車両を組み合わせた電気代・走行費。走行、在宅・接続時間、設備の条件をそろえます。

  • EV TCO:比較する車両の購入・保有・売却想定を含む総費用。住宅全体の電力計算や複数台同時充電の評価と区別します。

  • BizEV:法人車両の運行・充電と施設需要を組み合わせた検討。1台のTCOを台数倍するだけでは代用できません。

  • コーポレートPPA:需要施設・供給施設・料金条件を組み合わせた調達比較。単一施設のオンサイト自家消費とは検討範囲を分けます。

比較用の無料ツール、API、BPOも、それぞれ標準製品とは役割が異なります。対応機能は対象製品の公式ページ・FAQで確認してください。

2. 「何もしない場合」は、損失ではなく比較の基準として置く

何もしない場合も、買電・燃料・既存設備の保守などの支出は続きます。一方、新たな投資や契約を急がずに済む利点もあります。現状維持を正式な選択肢に入れ、「今のまま」「必要最小限の変更」「設備・契約の導入」を同じ期間で比較しましょう。

「いまの使い方を続けると、この条件では年間の費用がこの金額です。導入すると買電などは変わりますが、設備費や維持費も発生します。両方を含めて比べます。」

ここで区別するのは、次の三つです。

  • 実支出:すでに支払った請求額、または契約で定まる支払い。

  • 将来支出の試算:料金・使用量等を仮定した今後の費用。確定額ではありません。

  • 機会差:別の案を選んだ場合との試算上の差。未導入のまま同額の損失が確定する意味ではありません。

説明用に、同じ10年間で現状維持の総費用300万円、導入案の総費用280万円と仮定すると、差は20万円です。この280万円に設備・工事、購入電力、保守、必要な交換、金利等を含めたかを確認します。売電や補助金、期末残価は両案の条件と計算範囲をそろえて扱います。これは計算方法だけを示す架空例で、相場や推奨値ではありません。

「何もしないと300万円損します」とは説明しません。既存支出の全額と、導入によって減る差額は別物です。単年の削減額をそのまま年数倍する前に、劣化、料金、売電条件、交換時期を確認します。現金購入で設備費を計上する計算と、ローン返済で元本を計上する計算を混ぜ、元本を二重計上しないことも必要です。

3. 画面では「どの数字を、何の質問につなげるか」を決める

ASP:長期の差額を、対象設備と上昇率から読む

現行の診断レポートで「長期シミュレーション結果」の対象年数、導入なし/導入あり、電気料金上昇率を確認します。以下の現行FAQの項目名・注記を照合してください。

「この差額は、何年分で、どの設備を追加する比較でしょうか。料金が上がらない条件でも、同じ結論になるか確認しましょう。」

既設太陽光への蓄電池後付けでは、現行FAQが案内するWEBの長期結果とレポートp7が追加した蓄電池の効果、p9は既設PV自家消費を含む参考値です。ページ番号だけで判断せず、版と項目名・注記を照合します。

「すでに太陽光で得られている効果と、今回の蓄電池で増える効果を分けます。蓄電池の費用に見合うかは、追加分で確認しましょう。」

Biz:年間効果の前に、設備負荷と発電・残量の重なりを確認

Bizの各月連続チャート。設備負荷・太陽光発電量・蓄電池残量を日付に沿って比較する。

Bizの各月連続チャート。設備負荷・太陽光発電量・蓄電池残量を日付に沿って比較する。

見る場所は「月平均/連続表示」の切り替え、設備負荷、太陽光発電量、蓄電池残量の凡例です。

「発電している時間に、この設備は稼働していますか。休業日と稼働日で使い方が違うので、平均だけでなく連続した日付も見ましょう。」

Bizの蓄電池・需給画面。目標ピーク値を超える買電量と対象日を確認する。

Bizの蓄電池・需給画面。目標ピーク値を超える買電量と対象日を確認する。

「目標ピーク値 超過買電量」と対象日を指し、目標に対する超過の有無を確認します。画像のkWh表示を契約電力のkWと読み替えたり、平均グラフだけで一年中のピーク抑制が保証されると説明したりしません。

商談での判断は「大きい蓄電池がよい」ではなく、「追加費用に対して、どの時間帯の課題を解決するか」です。設備費・保守・交換費を含む投資比較は、対応する帳票と見積条件で別途確認します。

EV・V2H:効果と支払いを分け、家と車の合計を見る

EV・V2Hの診断結果。長期費用、1か月の費目、電力の流れを確認する。

EV・V2Hの診断結果。長期費用、1か月の費目、電力の流れを確認する。

EV・V2Hの支払いシミュレーション。現金価格・頭金・実質年率・年数と分割支払額合計を確認する。

EV・V2Hの支払いシミュレーション。現金価格・頭金・実質年率・年数と分割支払額合計を確認する。

診断結果では、長期の期間、1か月の電気代・ガソリン代・売電収入、電力の流れを確認します。支払い画面では、現金価格、頭金、実質年率、支払年数、分割支払額合計を確認します。

「エネルギー費用の差と、購入のために払う金額は別です。毎月の負担だけでなく、頭金と支払総額も見て、無理のない条件か確かめましょう。」

「昼間、車は家にありますか。ない日は太陽光を直接充電できる時間が限られるので、その使い方で比較します。」

EV充電代の欄が0円でも、家庭電気代に充電分が含まれる表示があります。0円の項目だけで「充電無料」と案内せず、同じ範囲の合計で比較します。V2Hの給電可否や停電時に使える機器・時間は、車両、接続状態、機器仕様、負荷等の別確認が必要です。

EV TCO:EVに不利な結果も、そのまま説明する

EV TCO比較提案書の公開例。結論、差額の符号、比較期間を読む。

EV TCO比較提案書の公開例。結論、差額の符号、比較期間を読む。

見る場所は「結論」「月額差額」「5年TCO差額」(掲載例の比較期間)と差額の符号です。保有年数は実際の入力条件に合わせ、5年に固定して説明しません。公開例には、現条件でガソリン車が有利な結果もあります。環境面の価値と費用の優劣は分けて伝えます。

「いまの条件では、費用面はこの案が有利です。年間走行距離、充電環境、保有期間は実際の予定と合っていますか。違う条件があれば、根拠を確認して再試算します。」

EV TCOの初期費用・補助金・残価。残価率と出典、資金計画の前提を確認する。

EV TCOの初期費用・補助金・残価。残価率と出典、資金計画の前提を確認する。

「残価考慮」「残価率」「出典」を指し、初期値がその顧客の確定売却額ではないことを説明します。補助金未確定なら0円の場合、残価が低い場合も比較します。TCOの月額換算は、比較期間のTCOを保有年数×12で割る考え方です。ローン・リースの請求月額とは区別します。掲載帳票には丸め等による表示差や列幅の制約があるため、画像の金額を計算例・見積に転用せず、実案件では最新出力を確認してください。

BizEV:燃料費が減っても、拠点のピークは上がり得る

BizEVの結果画面。需要・買電ピークと電力料金・燃料費を分けて確認する。

BizEVの結果画面。需要・買電ピークと電力料金・燃料費を分けて確認する。

画面上部の「需要ピーク」「買電ピーク」と、その下の電力料金・ガソリン代の年間合計を確認します。公開例には、EV導入後の需要ピークが導入前より高い結果が表示されています。

「燃料費の変化だけでなく、同時充電で拠点のピークがどう変わるかも見ます。帰庫時刻と翌日の出発時刻を守ったまま、充電時間や出力を変えられますか?」

公開例は契約容量が未設定で、契約容量との比較を表示していない注記があります。ここから基本料金増減を断定せず、実際の契約・料金条件を確認します。試算での制御条件と、実機を制御するサービスの提供は別です。

コーポレートPPA:削減額、PPA比率、時間別の電源構成を分ける

コーポレートPPAの結果画面。施設別費用、PPA比率、年間平均30分値の電源構成を確認する。

コーポレートPPAの結果画面。施設別費用、PPA比率、年間平均30分値の電源構成を確認する。

見る場所は、対象期間、需要施設ごとの年間電気料金の前・後・削減額、PPA比率、年間平均の30分値の電源構成です。PPA比率を電気料金の削減率とは読みません。

「この差額には、どの費用が入っていますか。PPAの対価だけでなく、残りの電力調達や必要な関連費用を同じ範囲で比べます。契約期間中に需要が減った場合の条件も確認しましょう。」

年間平均のグラフだけでは、すべての日・時刻で不足しないことは示せません。固定/市場連動、数量条件、解約・満了時の扱い等は見積・契約条件へ戻って確認します。掲載画像には事業者側の粗利明細はなく、需要家の削減額と事業者利益を同一視しません。

4. 行動心理学は「迷いを減らす説明」に使う

以下は商談設計の提案で、特定の成約率や心理効果を保証するものではありません。

比較負担を減らす:初回は目的に合う少数の案を示し、同じ費目・期間で並べます。「まず現状維持と二つの候補を比べ、必要なら追加しましょう。」選択肢を隠したり、意図的に不利なおとり案を置いたりしません。

現状維持への偏りを点検する:導入案だけ詳細に説明せず、現状維持の支出・保守・更新予定も同じ粒度で確認します。「今のままが合理的な条件と、変えた方がよい条件を分けましょう。」見送りも正当な結論です。

損失への注意を公平に扱う:未導入の機会差と、導入した場合の資金拘束・交換・契約リスクを両方示します。「検討を先延ばしした場合の費用差は試算できます。ただし、今導入する費用とリスクも合わせて判断しましょう。」不確かな将来損失を確定損失にしません。

基準を明らかにする:最初に高価な案で印象を誘導せず、現契約・実見積・顧客の条件を比較の基準にします。初期値には「未確認」を残し、販売側の利益が最大の案を自動的な推奨にしません。

小さな合意を作る:診断への同意を購入への同意と扱いません。「今日は条件を一つ確認するだけです。結果を見て、続けるか見送るかを決めましょう。」実績・口コミは確認できる出典と適用範囲を示し、架空の導入件数・満足度・専門家推薦を使いません。

5. 不安や反論には、条件を変えて確かめる

「高い」には、「初期支出、月々、総額のどれが負担でしょうか」。
「将来の電気代は分からない」には、「上昇を前提にしないケースを基準に、変動した場合を別に見ましょう」。
「本当に回収できるか」には、「設備費と保守・交換等を含め、評価期間内に回収しない場合も表示します」。
「今すぐ必要か」には、「更新時期や確認済みの申請期限など、実際に判断へ影響する日付を整理します」。

期限・残数・値上げは、根拠と適用条件を確認した場合だけ伝えます。費用面で不利な結果を都合のよい前提で隠さず、前提を変える理由を記録します。

6. 商談の最後は、購入ではなく次の検証を一つ決める

「次回は代表的な1案件で、現状維持と候補案を同じ条件で比較しましょう。今回は、直近の使用量・料金、設備または車両の見積、実際の使い方を確認します。差額の理由を説明でき、未確定条件が分かれば、導入・条件変更・見送りを判断できます。」

担当者、必要データ、確認日、合格条件を合意します。例として「料金上昇なし・補助金なしでも予算内か」「出発前に必要な充電を確保できるか」「追加設備の費用を含めた社内基準を満たすか」です。合格条件は営業側が一方的に決めません。

共有する資料には、製品名、診断日時、比較期間、税区分、実績/仮定、費用の含有範囲、変更した条件、未確認事項を残します。数値が一致しないときは、現在の診断と帳票を保持し、同じ条件か確認してから問い合わせます。

確認日:2026年10月17日。画面・料金・制度・仕様は変更される場合があります。個別案件の現行画面、正式見積・契約条件、製品別FAQを優先してください。

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