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DR(デマンドレスポンス)に参加すると需要家は得か?家庭・法人の350ケース試算の要点(2026年11月)

家庭の蓄電池・エコキュート、法人の空調・冷凍冷蔵・自家発・蓄電池のDRの報酬・対価と電気代の増減。提案時の説明と確認事項

対応者:樋口 悟

エネがえる(国際航業)が2026年11月7日時点の料金・制度で、DRに参加した場合の需要家の損得を1時間単位で試算しました(家庭59+法人291=350ケース)。提案・顧客説明の要点をまとめます。詳細と前提・出典は記事をご覧ください:DR(デマンドレスポンス)に参加すると需要家は得か?350ケースを実試算

家庭(関東・スマートライフS・太陽光5kW・蓄電池10kWh)

  • 蓄電池の下げDR(17〜20時)は、1回あたり約87〜108円の電気代増でした。DRの日は夜間に満充電し17時まで放電を控える運転を仮定。年3・8・12・20回で約261・772・1,231・2,157円増。東京電力EPの定額報酬(年1,200円相当)とは年12回前後で相殺されます。

  • 太陽光のある家のエコキュートの上げDR(晴れた日に沸き上げを10〜14時へ)は、報酬がなくても1回約105〜115円の節約(年30回で約3,446円、太陽光5kW・蓄電池なし)。東京電力EPの報酬(25pt/回)はこれに上乗せ。太陽光がない家では昼の電気が高く、判断が変わります。

  • 家庭のDRで大きいのは設置時の補助:国(SII)のDR家庭用蓄電池事業(令和7年度補正)は、2026年5月29日に予算上限に達して公募を終了しました(後継事業は未公表)。参考までに、終了した制度の条件は初期実効容量1kWhあたり3.45万円・設備費+工事費の3/10以内・上限60万円(初期実効容量9kWhの製品なら約31万円)、価格条件は設備費+工事費(税抜)が蓄電容量1kWhあたり12.5万円以下でした。東京都(都内)はDR参加で蓄電池+10万円・エコキュート+8万円(設置済みの機器向けの4,000ptとは併用不可)で、2028年3月31日までDR契約の継続が条件です。

  • 市場連動プランで「高い日だけ年12回」のDRの価値は、蓄電池9kWhで2025年度の価格なら約1,794円(2022年度並みの高騰なら約8,035円)。毎日のずらし(年約1.9万円)と二重に数えないでください。

法人(関東・高圧)

  • 容量市場の発動指令電源として100kW・3時間を下げられる場合、2029年度向けの東京エリアの約定価格15,111円/kW×需要家への配分50%(仮定)で年約75.6万円。空調・冷凍冷蔵・自家発・蓄電池は発動の費用を引いても年約65万〜81万円(年12回)。

  • 価格5,000〜15,111円/kW・配分30〜70%の幅では、発動の費用を引いて年約−7万円(赤字)〜111万円(100kWあたり)。生産の時間シフトは価格5,000円/kW・配分30%で赤字でした。

  • 発動指令電源の条件(2029年度向け説明会資料):年12回まで(1日1回)、応動の3時間以上前に指令、3時間継続(土日祝を除く9〜20時)。応じられなかった量には約定単価の110%を基に経済的ペナルティ。蓄電池で出せるkWは使える容量÷3です。

  • 業種別(契約電力500kW)では、DRの手取りは電気代の約0.3〜1.3%、自家発200kWがある工場で約2.0〜4.9%。太陽光・蓄電池・省エネの削減より一桁小さい「上乗せ」と説明してください。

  • 蓄電池をDRの収入だけで回収するのは難しく、15年間のDR収入は設備費(14万円/kWh)の約15〜34%でした。

  • 配分率は公表例がほとんどなく、本試算は30・50・70%で幅を見ています。

契約前の確認事項(お客さまへの案内に)

  1. 報酬の形(定額か、回数・kWhあたりか)と、上げDR・下げDRの単価

  2. 年間の発動回数の上限・時間帯・事前連絡

  3. DRの日の事前充電の電気代の負担

  4. 停電用の残量の設定

  5. ペナルティ・違約金、最低契約期間、補助金の返還条件

  6. 他のアグリゲーターと契約できない期間(東京都の上乗せは2028年3月31日まで)

  7. 法人:市場の対価の配分率、上げDRで契約電力(30分最大需要)を超えない上限

エネがえるでの試算

蓄電池・エコキュート・EV/V2Hの電気代の差はエネがえるASP・EV・V2H、法人の太陽光・蓄電池のピークカットはエネがえるBizで試算できます。DRの報酬・対価は、記事の方法で別に上乗せして比較してください。数値は試算モデルの値で、料金・制度・機器・運転によって変わります。

※2026年11月8日訂正:国のDR家庭用蓄電池事業(令和7年度補正)は2026年5月29日に公募を終了していたため、記載を改めました。

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