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「24時間稼働の工場に太陽光・蓄電池・ヒートポンプは割に合う?」と聞かれたら(6業種324ケースの試算より)

食料品・化学・金属製品・電子部品・プラスチック製品などの24時間工場を、6業種×3エリア×2規模の36案件×上昇率3×蓄電池3の324ケースで試算した結果をもとに、太陽光・蓄電池・熱の電化・BCPの説明ポイントをまとめました。

対応者:樋口 悟

エネがえるが公開した試算記事「24時間稼働の工場に太陽光・蓄電池・ヒートポンプは割に合う?6業種324ケースを実試算【2026年11月最新単価】」の要点を、販売施工店・EPCの皆さまがお客様へご説明する際の参考としてまとめました。数値は合成した業種別の需要プロファイルによる傾向で、個別の工場の結果を保証するものではありません。

3つの答え

  1. 太陽光は、24時間工場なら元が取りやすい見込みです。太陽光のみの108ケース(36案件×電気代上昇率3)すべてが10年以内に回収し、中央値は6.4年でした(保守費・交換費込みで7.2年)。夜も週末も稼働しているため、発電を余らせません。

  2. 蓄電池は「元を取る設備」ではなく「止めないための設備」です。蓄電池を足した216ケースのうち、上乗せ分が15年以内に回収できたのは8ケース(関東の食料品・金属製品、回収14.0〜14.9年)だけでした。負荷が平らな化学・電子部品・プラスチックでは、契約電力は1〜2%しか下がりません。

  3. 燃料比率の高い工場は「熱」も見ます。関東・高圧500kW級の簡易試算(都市ガス120円/m3・COP3.0、機器費を含まない)では、100℃未満の熱をヒートポンプにした年間ランニング差額は食料品で約795万円、化学で約516万円でした。ガス単価・COPで大きく変わり、ガス90円/m3・COP2.5では逆転します。

押さえたい数字

項目

試算結果

太陽光の回収年数

5.2〜8.6年(中央値6.4年)、保守費・交換費込みで中央値7.2年。設置費用が約4割高くても108ケース中107ケースが15年以内

太陽光で賄える電気の割合(自給率)

3.9〜15.6%(中央値8.8%)

蓄電池による契約電力の削減(現実的な運転)

食料品・金属製品 約7〜10%、化学・電子部品・プラスチック 約1〜2%

15年で元が取れる蓄電池価格

ピークの尖った業種 約12.5万円/kWh、平らな業種 約1.8〜2.6万円/kWh(想定14万円/kWh、税抜)

停電時の持続時間(500kW級・200kWh)

重要負荷50kWで約3.6時間、25kWで約7.2時間(夜間・単純計算)

CO2削減(関東500kW級、簡易)

食料品:太陽光117t/熱の電化112t(COP3.0。COP4.0なら204t)、化学:78t/73t(同133t)

前提:関東・関西・九州、高圧500kW級/1,500kW級(特別高圧は対象外)、電気代上昇率1〜3%、税抜。熱の電化は統計の燃料比率と温度帯の仮定による簡易試算です。

トーク例(断定を避けた言い方)

  • 「24時間動いている工場は、屋根の太陽光を全部使い切れるので、公開試算では6〜8年前後で回収する傾向でした。御社の30分デマンドデータで確認させてください。」

  • 「蓄電池は、夜も同じように電気を使う工場ではピークが下がりにくく、経済性だけでは勧めにくいという結果です。停電時に何を何時間守りたいかを先に決めましょう。」

  • 「ボイラで温水や洗浄用のお湯を作っているなら、太陽光と同じくらいの金額になる可能性があります。ガスの契約単価と必要な温度を教えていただけますか。」

  • 「屋根の太陽光で賄えるのは電気の1割前後です。取引先から再エネ比率を求められている場合は、PPAや証書との組み合わせもお示しします。」

エネがえるBizで同じ比較をするポイント

  • お客様の30分デマンドデータ(1年分)を取り込み、年間の最大需要が短いスパイクか、長時間の連続運転かを確認します。データがない場合は業種別ロードカーブを使い、その旨をお客様に伝えます。

  • 太陽光のみ/太陽光+蓄電池の2パターンを作り、蓄電池の上乗せ分で回収できるかを確認します。スパイクが短く高い工場では、容量より出力(kW)の設定が結果を左右します。

  • ヒートポンプ導入を検討する場合は、導入後の契約電力と需要の変化を見込んだうえで、蓄電池・デマンド管理の前提を決めます(熱の経済性は個別の設計と見積もりで確認)。

  • 電気料金の単価・上昇率・保守費などの前提条件を提案書に明記します。

ご注意

  • 記事の数値は合成プロファイルによる傾向で、個別工場の結果ではありません。「必ず元が取れる」とはお伝えにならないでください。

  • 熱の電化の差額は機器費・配管改修費を含まないランニングコストの差です。ガス単価・COP・必要温度で大きく変わり、逆転する場合があります。蓄熱で基本料金の増加を避けられるのは負荷の谷がある工場で、記事の「約3割増」は上限です。

  • 省エネ・非化石転換補助金(令和7年度補正)の4次公募は2026年10月30日に終了しています。次の公募の有無と条件は公募要領でご確認ください。

  • 契約電力500kW未満の高圧では、契約電力は過去12か月の最大需要で決まります。500kW以上は電力会社との協議で決まります。

  • 停電時に蓄電池を使うには、自立運転機能と切替盤が必要です。

お問い合わせ

チャットサポート:24時間365日受付(有人対応は平日9:00〜17:00)/TEL:070-3669-8761/Mail:info@enegaeru.com

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