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「公共施設の太陽光は起債・交付金・PPAのどれが得?」と聞かれたら|自治体向け138ケース試算の要点と、エネがえるBizでの説明ポイント

エネがえるが8施設類型×規模×3エリアの138ケース・5つの調達方法で試算した公共施設の太陽光の損得をもとに、自治体・公共施設のご提案での説明の要点と、エネがえるBizで同じ比較をする設定のポイントをまとめました。

対応者:樋口 悟

自治体の担当者から「公共施設の太陽光は元が取れる?どの財源で入れるのが得?」と聞かれたときに使える要点です。エネがえるが、2026年11月時点の電気料金と総務省・環境省の公表資料をもとに、庁舎・小中学校・体育館・公民館・消防署・浄水場・下水処理場・公立病院の8施設類型×規模×3エリア(関東・関西・九州)の46の施設条件×電気代上昇率3水準=138ケースを、5つの調達方法で1時間単位で試算した結果にもとづきます。数値は試算条件つきの目安で、個別の施設の結果を保証するものではありません。詳しくは記事「自治体の公共施設の太陽光は起債・交付金・PPAのどれが得?施設類型別に20年の負担を実試算」をご覧ください。

3つの答え

  1. 一般財源で自己所有しても、138ケースすべてが15年以内に回収(中央値8.8年)。設置費 税抜18〜25万円/kW、電気代上昇率年1〜3%、余剰は売らない前提です。屋根改修・蓄電池は含みません。

  2. 20年の得は全138ケースで「交付金1/2>起債>一般財源」の順。中央値は交付金4,950万円、脱炭素化推進事業債4,650万円、一般財源3,433万円、リース2,920万円、オンサイトPPA 1,398万円。リースとPPAは単価しだいで入れ替わります(132ケースでリースが上)。交付金は採択が前提、交付税措置は普通交付税の交付団体のみ効きます。

  3. 避難所の停電対策は太陽光だけでは成り立ちません。系統連系の太陽光だけでは72時間の重要負荷をまかなえる割合は0%(自立運転用コンセントは晴れた昼の限られた容量のみ)。蓄電池で41〜90%まかなえますが、蓄電池は84ケースすべてで電気代の節約では回収できず、防災の「保険料」として判断します。

押さえたい数字

項目

試算結果(中央値など)

回収年数(一般財源)

病院7.9年、庁舎8.0年、下水処理場8.4年、公民館・浄水場8.6年、消防署9.2年、小中学校10.7年、体育館10.8年

損益分岐のPPA単価(税抜)

中央値26.3円(21.2〜32.8円)。21円以下なら全ケース得、25円で95/138、27.5円で49/138(環境省の事例集の27.5円は税込・税抜が明示されておらず、税込とみなすと税抜25円で95/138)

20年で元が取れる設置費の上限

中央値48.6万円/kW(税抜)

契約電力(基本料金)の低下

中央値1.7%。太陽光で減るのは主に電力量料金

制度の値

脱炭素化推進事業債:充当率90%・交付税措置50%(令和8〜12年度)。過疎対策事業債(充当率100%・交付税措置率70%)の「脱炭素化推進特別分」。重点対策加速化事業:交付率2/3〜1/3・定額、再エネ1MW(都道府県・指定都市等)/0.5MW(その他の市町村)以上の要件

2026年11月1日に、関東の高圧の燃料費調整を東京電力EPの公表値(1.50円/kWh)に訂正して再計算しました(一般財源の20年の得は中央値3,441万円→3,433万円など。結論は変わりません)。

説明例(断定しない言い方)

  • 「電気代が1kWh 35円の施設でも、太陽光で実際に減るのは電力量料金の分で、関東では約21〜26円です。PPAの単価はこちらと比べてください。」

  • 「一般財源でも元が取れる試算ですが、起債(交付税措置あり)や交付金を使うと20年の得が大きくなり、初年度の負担も軽くなります。どの財源が使えるかを財政担当課とご確認ください。」

  • 「PPAは初期費用ゼロですが、得は自己所有の約半分の試算でした。人手や予算の制約を外せることが価値です。」

  • 「避難所の停電対策には蓄電池が必要です。動かしたい機器(重要負荷)を先に決めると、容量と費用が決まります。」

エネがえるBizで同じ比較をするポイント

  • 30分値を読み込む:デマンドデータがない場合は施設の使い方のテンプレートで概算し、届いたら差し替えます。

  • 契約電力と料金メニューを請求書に合わせる:基本料金が下がるかどうかで、PPAの評価が変わります。

  • 容量は2案で:「平日の昼の使用量に合わせた案」と「屋根いっぱいの案」。学校・体育館は休日の余りが多くなります。

  • 帳票の電気代の内訳を確認:基本料金・電力量料金の変化を分けて見ます。

  • 税の扱いをそろえる:一般会計の施設は税込、公営企業(水道・下水道・病院)は税抜で比べます。

注意

  • 交付金の交付率・要件・受付状況、起債の扱いは年度で変わります。最新の要綱・通知を確認してください。

  • 交付税措置は普通交付税の不交付団体では効果がありません。

  • 試算の交付金1/2は自治体が所有する場合の計算です。PPA・リースに交付金を組み合わせる場合は、交付金分が単価・リース料に反映される契約か確認してください。

  • 設置費・PPA単価・リース料率・起債の金利は仮定値です。実際の見積で試算し直してください。

  • 見積は太陽光・蓄電池・屋根改修に分けて評価してください。

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