カスタムプラン「基本料金タイプ」— 迷わず入力できる実務ガイド(エネがえるBiz)
目的:請求書(または約款/単価表)を見て、1分で「どの基本料金タイプを選ぶべきか」決められる状態にする
0. まず結論:基本料金タイプは「請求書の基本料金の形」をそのまま写す設定
カスタムプランの基本料金タイプは、毎月の「基本料金」が何に連動して決まるか(契約電力/契約容量/最大需要電力/段階制…)を決めます。
高圧・特別高圧で頻出なのは、契約電力が「当月+前11か月の最大需要電力の最大値(実量制)」で決まるタイプです。東京電力EP・中部電力ミライズ・関西電力とも、法人向け説明でこの定義が明確に示されています。 (東京電力)
1. 迷わないための「選び方」:請求書のこの行だけ見てください
Step A:請求書の「基本料金」行を探す
代表的な表記例:
「基本料金 〇〇円(契約電力〇〇kW × 単価〇〇円/kW)」
「基本料金 〇〇円(契約容量〇〇kVA × 単価〇〇円/kVA)」
「基本料金(実量制/デマンド)…」や「契約電力=当月+前11か月最大需要電力…」の注記
Step B:次のどれに当てはまるかで“型”が決まります
kW(契約電力)に単価を掛けている → 「契約電力×単価」系
kVA(契約容量)に単価を掛けている → 「契約容量×単価」系
契約電力が“過去1年の最大需要電力”で決まる(実量制/デマンド) → 「ピーク電力容量方式(実量制)」
**「最初の〇kWまで定額+超過分は単価」**のような段階式 → 「段階制」系(低圧で多い)
2. 基本料金タイプ一覧(エネがえるBiz:入力に必要な項目・式・使う単価)
単価の単位(円/kW, 円/kVA, 円/契約…)は、請求書や単価表の表記に合わせてください。
ここでの「単価1/単価2」は、画面の入力欄(単価1・単価2)を指します。
2-1. ピーク電力容量方式(ピーク電力量 × 単価1)【高圧で最重要】
使う場面
実量制(デマンド料金制度):契約電力が「当月+前11か月の最大需要電力の最大値」で決まるプラン
根拠(制度的な定義)
式(エネがえるの考え方)
ピーク電力量(≒その月の契約電力)= max(当月最大需要電力, 前11か月の最大需要電力の最大)
基本料金(円/月)= ピーク電力量(kW) × 単価1(円/kW)
入力のしかた
容量単位:通常 kW を選択
単価1:請求書/単価表の「基本料金単価(円/kW)」を入力
単価2:不要(0でOK)
迷いやすい注意点(ここだけ押さえればOK)
2-2. 契約電力方式(契約電力 × 単価1)【協議制・固定契約電力の再現】
使う場面
契約電力が協議や申込値で固定(実量制ではない)
例:500kW以上は協議で決定、など(電力会社資料で一般的に記載) (東京電力)
式
基本料金(円/月)= 契約電力(kW) × 単価1(円/kW)
入力のしかた
容量単位:kW
単価1:基本料金単価(円/kW)
単価2:不要
注意
「実量制(当月+前11か月)」の注記があるなら、このタイプではなく 2-1 を選ぶのが原則。 (東京電力)
2-3. 契約容量方式(契約容量 × 単価1)【kVA建て(力率連動が絡むケース含む)】
使う場面
請求書の基本料金が kVA × 円/kVA になっている
(一部のメニューや、力率割引/割増の設計がある場合にkVA建てで出ることがあります)
式
基本料金(円/月)= 契約容量(kVA) × 単価1(円/kVA)
入力のしかた
容量単位:kVA
単価1:基本料金単価(円/kVA)
単価2:不要
注意
力率割引/割増が請求書に別項目で出る場合、基本料金タイプだけでは再現しきれないことがあります(その場合は「補足情報」にメモを残し、運用で確認)。
2-4. 段階制:最初のXまで定額+超過分(単価2)【低圧で多い】
使う場面(典型)
「契約電力6kW以下:基本料金=定額」
「6kW超過:最初の6kWまで定額+超過分は1kWあたり単価」
…のような記載がある(関西電力の料金表にも同型が見られます)。 (関西電力)
式(一般形)
基本料金=(定額部分)+ max(0, 契約電力 − 閾値kW) × 単価2
入力のしかた(運用指針)
単価1:定額部分(円/契約)を入れる
単価2:超過単価(円/kW)を入れる
閾値(例:6kW)は、該当する基本料金タイプの仕様に従い設定(もし画面側に閾値入力がない場合は、この段階制の再現が難しいため、低圧は既存プラン利用を推奨)
※エネがえるBizの「基本料金タイプ」プルダウンに“段階制”が存在する前提で記載しています。実装上、閾値を持てない仕様なら、Intercomでは「段階制はカスタムで再現不可(既存プラン推奨)」と明示するのが事故防止になります。
2-5. 定額(固定基本料金)【一部の低圧・特殊契約】
使う場面
基本料金が「1契約あたり〇〇円」としか書かれていない
式
基本料金=単価1(円/月)
入力
単価1:月額定額
容量単位:どちらでも影響しない(チェック用途のみ)
3. これだけ見れば事故らない「入力チェックリスト」
3-1. 契約種別
低圧電灯/低圧電力/高圧/特別高圧から選択
(高圧・特別高圧はBiz契約がある場合に利用可能)
3-2. エリアコード
旧一電エリアを選択(燃調・再エネ賦課金のデフォルト参照にも効きます)
3-3. 容量単位(kW/kVA)
請求書で基本料金の基準が kW なら kW、kVA なら kVA
迷ったら、請求書の単位を優先(ここを間違えると単価の意味が崩れます)
3-4. 契約容量の下限・上限
ここは範囲チェック用途で、厳密でなくてOK
ただし、**基本料金タイプが“容量From(下限値)を参照する仕様”**の場合、下限が初期値等に使われます(0でも運用は可能だが、入力補助が効きにくくなる)
4. “ピーク電力容量方式”を選ぶべき判定(Yes/Noで即決)
次のどれかが請求書/単価表/FAQに書いてあれば ピーク電力容量方式が原則です。
逆に、契約電力が「協議により決定」など固定で、実量制の記載がないなら 契約電力方式(2-2)を検討します。 (東京電力)
5. よくある質問(FAQ)
Q1. 最大需要電力(デマンド)は瞬時最大ですか?
いいえ。一般に、30分ごとの計量値(30分平均)の最大を最大需要電力と説明しています。 (東京電力)
Q2. 「今月ピークを下げたのに基本料金が下がらない」のはなぜ?
実量制の場合、契約電力が当月+前11か月の最大需要電力の最大値で決まるため、過去に高いピークが残っていると下がりません。 (東京電力)
Q3. 電気を全く使わない月の基本料金が半額になる、と聞きました
プランによりそうした扱いが明記される場合があります(例:関西電力の法人向けメニューで「使用量0kWhの場合、基本料金は半額」と記載)。 (関西電力)
ただし、全社共通ルールではないため、再現要否は「対象メニューの約款/重要事項」を優先してください。
6. 一言アドバイス
基本料金タイプは「請求書の基本料金の算定式(kW/kVA/実量制/段階)」に合わせて選んでください。
迷った場合は、請求書の「契約電力の決定方法(実量制/協議)」が分かる箇所(注記・約款・FAQ)のスクリーンショットを添付してください。
