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カスタムプランの使い方(登録・編集の仕方)は?

カスタムプラン機能は、産業用(Biz、コーポレートPPA)、家庭用(ASP、EV・V2H)など全プロダクトで活用できます。

樋口 悟 avatar
対応者:樋口 悟
今日アップデートされました

Intercom FAQ:カスタムプラン編集(共通・まずここ)

これは何に使う機能?

電気料金DBに無い・またはそのままだと実態とズレるプランを、コピー→微調整またはゼロから作成して、試算に反映します。代表例:新電力、相対契約、割引条件、燃調・再エネ賦課金の独自固定、将来単価シナリオ、JEPX平均での簡易市場連動など。


作り方は2通り

1)既存プランからコピー(推奨)

  • 低圧:新電力含む約100社・3,000プランからコピー&編集

  • 高圧・特高:大手10電力プランからコピー&編集

2)ゼロから新規登録

相対契約(見積ベース)や独自設計のときに使用。


電気料金の“構造”を1分で

一般的に、電気料金は
**基本料金(容量やデマンドで決まる)+ 従量料金(kWh)+ 燃料費調整(毎月変動)+ 再エネ賦課金(年度単価)**で構成されます。 (エネチョウ)


燃料調整費・再エネ賦課金は何が正?

  • 再エネ賦課金:年度ごとに国が単価設定。例:2025年度は 3.98円/kWh(2025年5月検針分〜2026年4月検針分) (経済産業省)

  • 燃料費調整:燃料価格変動を毎月自動反映する仕組み (エネチョウ)

この機能では「エネがえる自動更新」ではなく、独自に固定できます(後述)。



① 家庭用(低圧電灯)向け:最強FAQマニュアル

目的(家庭用のポイント)

家庭用は「基本料金」よりも、従量単価(円/kWh)と燃調・再エネ賦課金の前提が試算結果を大きく左右します。
よって、家庭用は “単価の微調整と将来シナリオ” が主戦場です。


入力手順(最短)

  1. 契約種別:低圧電灯

  2. エリアコード:需要地点の送配電エリア

  3. プラン名:見返して分かる命名(例:◯◯電力_2025冬想定_燃調固定)

  4. 基本料金タイプは、家庭用は多くが「固定方式」または「契約容量方式(A/kVA相当)」の簡易でOK

  5. 従量条件に単価(円/kWh)を登録

  6. 燃調・再エネ賦課金を「独自にする」場合のみチェックON


各項目の意味(家庭用に必要な範囲だけ)

容量単位(A)

契約アンペア。家庭はここが基本。

基本料金タイプ

  • 固定方式(単価1):月額固定の基本料金

  • 契約容量方式:契約アンペア等に比例する扱いの近似

※ 家庭用で複雑な型は基本不要(説明コスト>精度メリットになりがち)


家庭用の“便利ワザ”3選(努力不要で強い)

1)「燃調固定」で“将来の不確実性”を分離

燃調は毎月ブレます。燃調を固定すると、
太陽光・蓄電池の効果(自家消費・ピーク回避)だけを比較しやすくなります。 (エネチョウ)

2)「再エネ賦課金は年度単価」で素直に置く

年度で全国一律なので、説明が簡単で揉めにくいです(例:2025年度3.98円/kWh)。 (経済産業省)

3)「シナリオ3本」を作って意思決定を前に進める

  • 楽観:燃調低め

  • 中立:燃調平均

  • 悲観:燃調高め
    の3プランを作り、同条件で比較すると稟議が通りやすくなります。


新価値創造(家庭用)

  • 「燃調・賦課金を分解して見せる」ことで、顧客に**“価格変動リスクの理解”**が生まれ、蓄電池の価値説明が通りやすくなる

  • 「3シナリオ比較」があるだけで、営業は説明が短くなるのに納得は深くなる



② 低圧事業者(低圧電力)向け:最強FAQマニュアル

目的(低圧事業者のポイント)

低圧事業者は、家庭用より

  • 契約がkVAになりやすい

  • 営業時間・休日区分で単価が変わることがある

  • 小規模でも“契約の特殊条件”が入りやすい
    ため、従量条件(時間帯・休日)設計が効きます


入力手順(最短)

  1. 契約種別:低圧電力

  2. 容量単位:kVA(多くはこれ)

  3. 基本料金タイプ:まずは 契約容量方式(契約容量×単価1)

  4. 従量条件:

    • 区別なし(単一単価)から開始

    • 必要なら「時刻」「休日区分」を追加

  5. 燃調・再エネ賦課金:独自にするならチェックON


休日扱いのコツ(地味に効く)

「休日扱い(土日祝)」の設定が現場実態とズレると、
飲食・小売・クリニック等で昼間単価の効き方が変わり、結果がズレやすいです。
まずは「実態の定休日」に寄せるのがコツ。


便利ワザ(低圧事業者)

1)営業時間に合わせて“時刻帯単価”を作る

例:

  • 9〜18時:高め

  • 18〜9時:低め
    のように、ざっくり2帯で十分です(細分化しすぎない)。

2)相対契約は「総割引率」で“最小手数”補正

個別条件を全部式で再現せず、総割引率で帳尻を合わせると、作業が速いです。

3)「検針票なし概算」用の社内マスタを先に作る

地域別に“よくある単価”を登録しておくと、
検針票が来る前に概算→意思決定が前倒しできます。


新価値創造(低圧事業者)

  • 「営業時間×休日×単価」をテンプレ化すると、営業はヒアリングが減り、提案が速くなる

  • “社内マスタ化”により、属人的な概算が消え、見積品質が均一化する



③ 高圧・特別高圧向け:最強FAQマニュアル(ここが本丸)

結論(高圧・特高のポイント)

高圧・特別高圧の基本料金は、原則として
最大需要電力(デマンド)=ピークで決まる(実量制・最大デマンド基準)。 (リクデン)

したがってカスタムプランでは、基本料金タイプを
ピーク電力容量方式(ピーク電力量×単価1)
にするのが、実務上のデフォルトです。

参考:電力会社によって「当月+前11か月の最大需要電力の最大値」などの決め方が示されています。 (リクデン)


入力手順(最短・王道)

  1. 契約種別:高圧 または 特別高圧

  2. エリアコード:需要地点の送配電エリア

  3. 容量単位:kW

  4. 基本料金タイプ:ピーク電力容量方式(ピーク電力量×単価1)

  5. 単価1:**基本料金単価(円/kW)**を入れる

    • 例として、TEPCOの高圧プランで 1,466.50円/kWの記載例があります(条件により異なる) (東京電力)

  6. 従量条件:まずは「1段・区別なし」で相対見積単価を入れる

  7. 割引や力率など:

    • まずは 総割引率で近似

    • 精密化が必要なら段階・時刻・休日で再現

  8. 燃調・再エネ賦課金:

    • 「将来単価シナリオ」や「補助なし平均」などは独自設定に切替


高圧・特高の項目の意味(絶対に押さえる)

ピーク電力容量方式(ピーク電力量×単価1)

  • 月の最大デマンド(kW)に単価を掛ける

  • 太陽光・蓄電池・DRの価値(ピーク抑制)が金額に直結するため、この方式が重要

従量条件(単価 円/kWh)

  • 相対契約では、見積書の「電力量単価」をそのまま入れるのが最速

  • 時刻帯・季節別があるなら、2〜3分割までに留める(作業爆発防止)

総割引率

  • 力率割引・特約値引き等を“まとめて近似”できる

  • 高圧の力率割引・割増の考え方は一般に説明がある(例:85%基準など)。 (power.idemitsu.com)


高圧・特高の“便利ワザ”5選(努力不要で強い)

1)まず「ピーク課金+単一従量単価」で完成させる

最初から完全再現を狙わない。
80点モデルを30分で作って、必要に応じて精密化。

2)「燃調を固定」して提案のブレを減らす

燃調は毎月変動する仕組みなので、比較の邪魔になりやすいです。 (エネチョウ)
提案段階は固定→最終段階で可変に戻す、が実務的。

3)「再エネ賦課金は年度単価」を素直に置く

例:2025年度 3.98円/kWh。 (経済産業省)
全国一律なので説明が簡単。

4)JEPX平均で市場連動を“簡易再現”

市場連動型は本来複雑ですが、
「過去◯年の平均」を従量単価として置き、シナリオ比較に使うと議論が進みます。

5)社内マスタ化(地域×規模×業種の相対単価テンプレ)

検針票が無い案件でも、営業が即試算できるようになります。
これは受注率と案件スピードに直結します。


新価値創造(高圧・特高)

  • ピーク課金(デマンド)を正しく置くことで、
    蓄電池のピークカット価値DR価値を“金額”で提示できる

  • 「悲観/中立/楽観」3シナリオのテンプレを用意すると、
    営業は説明が短くなり、意思決定は早くなる

  • 相対契約だらけの世界で、カスタムプランは
    “検針票が揃うまで待つ”を無くす仕組みになる



共通:入力項目チートシート(迷ったらここ)

<基本情報>

  • 契約種別:低圧電灯/低圧電力/高圧/特高

  • エリアコード:需要地点の送配電エリア

  • プラン名:前提が読める命名

  • 容量単位:家庭A/低圧事業kVA/高圧以上kW

  • 契約容量下限・上限:誤適用防止(マスタは広めでも可)

  • 基本料金タイプ:

    • 家庭:固定 or 容量方式で十分

    • 低圧事業:容量方式が基本

    • 高圧・特高:ピーク電力容量方式が基本(最重要)

  • 単価1/単価2:基本料金単価(必要時のみ単価2)

  • 休日扱い:土日祝

  • 総割引率:力率・特約などまとめ補正

<従量条件>

  • まずは「区別なし・1段」

  • 必要なら「時刻」「休日」「月」で2〜3段まで

<燃調・再エネ賦課金>

  • 再エネ賦課金は年度単価(例:2025年度3.98円/kWh) (経済産業省)

  • 燃調は毎月変動(必要なら固定して比較に使う) (エネチョウ)


追加マニュアル:営業が“努力不要”で成果を出す運用(これだけやる)

  1. 社内で「家庭/低圧事業/高圧」の3テンプレを作る(地域別)

  2. 各テンプレに「悲観/中立/楽観」の3シナリオを付ける

  3. プラン名命名を統一(例:地域_業種_ピーク課金_燃調固定_悲観)

  4. 高圧・特高は原則「ピーク電力容量方式」から開始

  5. 精密化は“必要になったら”段階追加(最初からやらない)


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