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ソーラーカーポートの発電量及び自家消費シミュレーションも可能か?

はい、エネがえるASP、エネがえるBiz、エネがえるEV・V2Hともに発電量計算式はJIS発電量計算式とNEDO METPV20日射量DBを採用しており、ソーラーカーポート向けの提案にも活用できます。ソーラーカーポート専業のOEMメーカーや販売施工店でも活用いただいています。

樋口 悟 avatar
対応者:樋口 悟
今週アップデートされました

🔆 エネがえる発電量推計ロジックに関するFAQ

(ASP/EV・V2H/Biz対応)


■ 基本仕様

Q1. エネがえるの発電量推計はどのように計算されていますか?

A1. エネがえるは、JIS C 8907「太陽光発電システム—発電量推定方法」に準拠し、全国のNEDO「METPV-20」日射量データを基礎に、入力条件から推定発電量を算出しています。

項目

内容

計算基準

JIS C 8907(発電量推定式)

基本設計係数(基本値)

0.85(温度・配線・変換・方位・日射損失を統合)

日射量データ

NEDO「METPV-20」全国835地点(1時間ごと×365日)

入力項目

パネル容量(kW)、方位角(°)、傾斜角(°)、設置形態、パワコン容量(kW)、パワコン変換効率(%)
※パネル容量は合計値(kW)、パワコン複数台の場合は複数台の合計容量(kW)を入力
※過積載計算対応

出力解像度

ASP:月別×時間帯別EV・V2H:月別×時間帯別Biz:365日×時間帯別(高精度)

※2026年度中に全プロダクトを30分・365日解像度での計算ロジックに改変予定


■ 製品別の時間解像度と用途

製品名

対象

時間解像度

主な用途

エネがえるASP

住宅・販売施工店(太陽光+オール電化+蓄電池の組み合わせで提案)

月別×時間帯別

簡易診断・販売商談・クロージング用

エネがえるEV・V2H

EV+V2H(及び太陽光+蓄電池)の組み合わせで提案

月別×時間帯別

簡易診断・販売商談・クロージング用

エネがえるBiz

事業所・自治体・産業向け非FIT自家消費型太陽光・産業用蓄電池の組み合わせ提案

365日×時間帯別(1h単位)

実測/需給データ連携・高精度ROI・投資回収期間自動計算


■ 設置形態の選択と係数補正

Q2. 「設置形態」にはどのような種類がありますか?

A2. エネがえるでは、JIS推奨の3分類を採用しています。

設置形態

概要

JIS設計係数(初期値0.85を変更可能)

温度損失特性

主な用途

屋根上

住宅・工場屋根上

0.85(エネがえる初期値)

熱こもりやすく損失やや大

一般住宅、事業所屋根

架台設置(地上)

地面に支持架台

0.88

放熱良好・安定

産業用、空地設置

建材一体型(BIPV)

屋根材と一体構造

0.80

放熱困難・効率やや低

デザイン住宅、壁面PV


■ ソーラーカーポートの場合

Q3. ソーラーカーポートはどの設置形態を選べばよいですか?

A3.
ソーラーカーポートは構造的に「屋根上」ではなく「架台設置」扱いが最も妥当です。

理由:

  • パネル裏面が開放されており、温度上昇による出力低下が屋根上より小さい

  • 一方で地面からの反射(アルベド)影響は屋根上より大きく、年間発電量が2〜5%高く出る傾向

  • JISの「架台設置型」に準じた設計係数 0.87〜0.90 が実測値に最も近い

📌 推奨設定:

  • 設置形態:「架台設置」 ※案件にあわせて変更可能

  • 設計係数(自動補正値):0.88前後 (変更可能)

  • 傾斜角:5〜15°  ※案件にあわせて変更可能

  • 方位角:0°(真南)を基準 ※案件にあわせて変更可能


▶ 実例:ソーラーカーポート 4kW(豊田市)

項目

入力値

パネル容量

4.0 kW

方位角

0°(真南)

傾斜角

10°

設置形態

架台設置

地域

愛知県豊田市(METPV-20地点:豊田)

パワコン容量

4.0 kW

結果 例(エネがえるASP算出)
年間推定発電量:約4,800 kWh/年
(設計係数0.88、地域平均日射量1,400kWh/m²換算)


■ 方位角・傾斜角の設定方法

Q4. 方位角・傾斜角はどう設定すればよいですか?

パラメータ

推奨設定

備考

方位角

真南=0°(最適) 
※変更可能

北向きは大幅減少(〜80%)

傾斜角

屋根上:20〜30°
カーポート:5〜15°

※変更可能

年間平均日射に対して最適化


■ 地域データの扱い

Q5. 日射量データはどの地域基準ですか?
A5. NEDO「METPV-20」全国835地点の日射量を用い、都道府県別に代表地点をプルダウンで選択することで地域性を加味した日射量を参照します。


■ 入力・出力の例

パターン

地域

設置形態

容量

傾斜角

年間発電量(kWh)

屋根上(南向き)

東京

屋根上

5.0kW

20°

約5,500

屋根上(西向き)

名古屋

屋根上

5.0kW

20°

約4,800

ソーラーカーポート

豊田

架台設置

4.0kW

10°

約4,800

北向き屋根

札幌

屋根上

5.0kW

20°

約3,800


🔗 参考資料


🟦 要約:ソーラーカーポート入力ガイド(結論)

項目

推奨値

根拠

設置形態

架台設置

裏面通風+反射増効果、JIS推奨値に整合

設計係数

0.87〜0.90

実測・文献平均値

傾斜角

5〜15°

雨水排出と日射最適化の両立

方位角

0°(真南向き)

発電最大化

備考

「屋根上」設定は温度損失を過大に見積もる傾向あり

実務上は架台設置推奨


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