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新規太陽光と既設太陽光のシミュレーションAPIの違い (V4API)
新規太陽光と既設太陽光のシミュレーションAPIの違い (V4API)

一言でいうと、使用量ベースの計算か買電量ベースの計算かの違いになります。

櫻田 泰紀 avatar
対応者:櫻田 泰紀
一週間前以上前にアップデートされました

2023/03/31 に既設太陽光の推計ロジックの変更を行いました。

(エネがえるASPで各月の自家消費量・売電量の入力に対応するための推計ロジック更新に伴うものです。)

新ロジックでは次のようなステップとなります。

  1. 太陽光発電量計算

  2. 入力された買電量の 1.2倍を使用量として初期計算を実行(電気使用量計算および自家消費シミュレーション)

  3. 初期計算の結果から想定使用量を調整(入力された買電量と初期計算の結果をもとに各月(未設定の月を含む)の使用量を調整)

  4. 調整した各月の使用量で電気使用量計算および自家消費シミュレーションを実行

  5. 各月各時間の買電量・自家消費量・売電量を調整(ロードカーブ自体を調整します)

旧ロジックでは複数の使用量を仮置きして、電気使用量計算および自家消費シミュレーションを行い、買電量が最も近い値となった結果を返す形でしたが、上記ロジック変更により、使用量・買電量・自家消費量・売電量に若干の差異が発生する可能性があります。

(旧APIでは自家消費・売電量の入力はないため、ステップ5の調整は行われません。)

なお、中のロジックは変更していますが、公開しているAPIのインターフェース仕様については変更ありません(ただし、いくつか非公開のパラメータ追加は行っていますので、もし仕様にないパラメータをセットしていて、それがバッティングしていた場合には予想外の結果となる可能性はあります)。

ご不明な点がございましたら、お問い合わせくださいますようお願いいたします。

(以下は以前のロジックの説明となります。)

新規太陽光の場合は買電量(電気料金の請求明細)=使用量となるため、通常は次のようなステップでシミュレーションを行います。

  1. 電気使用量計算 (usepowercalc)

    特定月、あるいは平均の電気使用量(kWh/月)(=現在の買電量)をもとに、都道府県のテンプレートで 12ヵ月分の電気使用量(kWh/月)を計算し、生活スタイル(朝・昼・夜型またはカスタム) で各月の各時間の使用量 (kWh/時) に分解します。

  2. 太陽光発電量計算 (pvpowercalc)

    日射量観測地点の日射量データと太陽光パネルの情報から各月各時間の発電量を計算します。

  3. 自家消費シミュレーション (pvcellsimulation)

    計算した電気使用量と発電量から自家消費シミュレーションを実行し、導入後の各月各時間の買電量を計算します。

一方、既設太陽光の場合は、買電量 = 自家消費後の買電量 ≠ 使用量 となるため、上記のようなステップで計算を行うことができません。そこで既設太陽光用のAPIを使用します。

  1. 既設太陽光シミュレーション (pvinstalledcalc)

    API内部で複数の使用量を仮置きして、それぞれで上記の 1~3のステップを行い、現在の買電量を計算し、最も近い値となった 3.の結果を返します。

注:生活スタイルのオール電化は夜間の安い電力を多く使う(給湯の夜沸かしなど)前提となっているため、もし、既設太陽光の余剰を前提に昼間の電力を多く使う(昼沸かしなど)ような使い方になっている場合はシミュレーション結果が実際と合わないことが考えられます。その場合はカスタム型の生活スタイルを使用するなどでご対応いただく必要があります。

(補足)

新規太陽光で 1~3のステップごとに APIを分けているのは、APIのユーザーが、使用量計算あるいは太陽光発電量計算などを、部分的に独自の計算に置き換えられるようにするためです。逆に言うと既設太陽光APIではそういった部分的な入替ができないことになります。その場合は既設太陽光APIにあたる部分ごと独自開発いただくことで、内部で呼び出すAPIを部分的に置き換えることが可能と思います。

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