【FAQ】単相(電灯)+三相(動力)に分かれた需要家を、エネがえるBiz(1施設=1料金プラン)でどう試算する?
●前提条件:エネがえるBizは1施設=1料金プラン
●前提条件:エネがえるBizは1施設=1料金プラン
●前提条件:エネがえるBizは1施設=1料金プラン
📒 対象
1つの需要場所(同一敷地)で、単相:電灯契約 と 三相:動力契約(低圧電力など) が別契約(多くは別メーター)になっている需要家
エネがえるBizが 1施設=1料金プラン前提のため、統合入力ができず困っているケース
📒 結論(運用の優先順位)
最推奨:2契約=2施設として2本試算 → 最後に合算(統合サマリー1枚)
次善:動力側を主試算し、電灯側は「残る現状コスト」として別建て補正
条件付き:電灯側を無視(電灯比率が小さく、PV効果が動力側にほぼ限定される場合のみ)
📒 まず押さえる重要ポイント(“なぜ分けるべきか”)
別メーターの場合、PVの自家消費(相殺)は原則「PVを連系した受電地点(メーター側)」で発生します。
つまり「動力側にPV連系」の前提だと、電灯側の購入電力量・基本料金は基本的に残るため、電灯側を無視すると効果を過大評価しやすいです(メーターを介した計量・取引の考え方は資源エネルギー庁の計量制度Q&Aでも整理されています)。 (エネルギー庁)
📒 用語(このFAQ内の定義)
電灯側(単相):従量電灯・低圧電灯など(主に照明・コンセント・事務所負荷)
動力側(三相):低圧電力など(主にモーター・ポンプ・業務用空調など)
PV連系先:本FAQでは暫定で **「動力側(三相)に連系」**を標準想定
(※変更する場合は「ケースC」を参照)
📒 試算パターン(推奨順)
パターン1(最推奨):2契約=2施設で2本試算 → 合算
手順
施設A(電灯:単相):電灯プラン+電灯側需要データ(PVなし or 連系しない前提)
施設B(動力:三相):動力プラン+動力側需要データ(PV連系:こちら)
出力された年額結果を最後に合算し、顧客向けは「統合サマリー1枚」に集約
メリット
実際の請求・計量(契約/メーター単位)に整合しやすい (エネルギー庁)
動力(基本料金・契約電力・力率など)と電灯(従量中心)の料金構造の違いでズレにくい (〖公式〗サービスサイト | 伊藤忠エネクス株式会社)
パターン2(次善):動力側で主試算+電灯側は「残るコスト」として補正
「工数やデータ不足で2本が難しい」場合の暫定運用。
手順
動力側(三相)の需要データ+動力プランで、PV連系前提の試算(主試算)
電灯側(単相)は、導入後も原則として現状の年間請求額が残るとして統合サマリーに加算
電灯側にもPVが効く可能性が出てきたら、パターン1へ移行
パターン3(条件付き):電灯側を無視して動力側だけで試算
以下をすべて満たすときだけ許容。
電灯側の年間電気代が全体の 10~20%未満
PV連系先が動力側で、PV効果が動力側負荷にほぼ限定
目的が「概算の投資判断」で、請求一致精度を要求しない
📒 ユースケース別(具体数値の例)
ケースA:王道(推奨)2本試算→合算(PVは動力側連系)
前提(例)
動力(契約B):年間 120,000kWh / 3,000,000円
電灯(契約A):年間 20,000kWh / 700,000円
PV:30kW(動力側に連系)
エネがえるBiz結果(例)
施設B(動力):年間削減 900,000円、売電 50,000円
施設A(電灯):PV連系しない前提 → 年間削減 0円(現状維持)
合算(需要家全体)
導入前電気代:3,000,000 + 700,000 = 3,700,000円
導入後電気代:(3,000,000 − 900,000) + 700,000 = 2,800,000円
年間インパクト(電気代):▲900,000円
年間インパクト(売電):+50,000円
ケースB:暫定(1本+補正)動力主試算+電灯は“残す”
前提(例)
動力:年間請求 3,000,000円
電灯:年間請求 700,000円
動力側PV試算で削減 900,000円
統合サマリーの出し方
導入後(全体)=(3,000,000 − 900,000) + 700,000 = 2,800,000円
※電灯の700,000円を入れ忘れると、導入後が 2,100,000円に見えてしまい、効果を過大評価します。
ケースC:電灯側の昼間負荷が大きい(“連系先”が最適化論点)
動力側連系が前提でも、事務所・照明・サーバ等で電灯側の昼間負荷が大きいと、
「本当は電灯側に連系したほうが削減が増える」
あるいは「分割連系」等の設計論点が出ます
この場合は、パターン1(2本試算)に切り替えた上で、
連系先:動力側固定
連系先:電灯側
分割連系(可能なら)
の比較を推奨(計量・取引の整理は計量制度Q&Aの考え方に沿って説明可能)。 (エネルギー庁)
📒 【統合サマリー】8つのKPIカード(A+B合算の“見せ方”テンプレ)
顧客向けは、エネがえる出力をそのまま見せず、A(電灯)+B(動力)を合算した8カードにまとめるのが最も説明が通ります。
導入前 年間電気代(全体)=A前 + B前
導入後 年間電気代(全体)=A後 + B後
年間削減額(全体)=(A前−A後) + (B前−B後)
削減率(全体)=年間削減額 ÷ 導入前年間電気代
年間売電収入(全体)=A売電 + B売電
年間ネット効果(全体)=年間削減額 + 年間売電収入
投資回収年数(簡易)=初期費用 ÷ 年間ネット効果
※20年以上になる場合は「参考(長期)」へ回す運用推奨
想定CO2削減(任意)=(自家消費kWh+売電kWh)×係数
係数は需要家の報告要件に合わせて設定(社内標準があればそれを使用)
📒 入力・運用チェックリスト(データ不足でも回すための“最低限”)
最低限ほしいもの(不明でも暫定値で開始してOK)
電灯/動力それぞれの 年間請求額(検針票ベースでOK)
PV連系先(本FAQでは暫定で動力側)
「概算でよい/請求一致に寄せたい」の精度期待値
データが揃ったら“精度アップ”するもの
電灯/動力それぞれの 30分デマンド(または時間帯別)
電灯/動力それぞれの 料金プラン詳細(季節別単価、燃調、賦課金等)
(低圧電力の計算要素例:基本料金、電力量料金、燃料費調整、再エネ賦課金など) (〖公式〗サービスサイト | 伊藤忠エネクス株式会社)
📒 よくある質問(短文回答)
Q. 「三相側の需要データと料金プランに合わせてやるのが一番いい?単相側は無視する?」
A. PVを動力側連系の想定なら、主試算は動力側でOK。ただし単相側は無視せず、少なくとも「導入後も残る現状コスト」として統合サマリーに入れてください(最終的には2本試算→合算が推奨)。 (エネルギー庁)
📒 参考(根拠として使える公的情報)
資源エネルギー庁:電気計量制度に関するQ&A(親メーター/子メーター、按分計量・差分計量の整理) (エネルギー庁)
料金計算要素(基本料金・電力量料金・燃調・賦課金の構造例) (〖公式〗サービスサイト | 伊藤忠エネクス株式会社)
低圧の電灯/電力(動力)系プラン例(各社で名称・単価は異なる) (東北電力)
以下は、上のFAQに完全整合する 「統合サマリー1枚(A4)」テンプレです。
エネがえるBizの出力(電灯=施設A/動力=施設B)から拾う項目と、合算の計算式・注記文テンプレまで一体で入れています。(PV連系想定:動力(三相)側)
📒 統合サマリー(A4 1枚)テンプレ
タイトル: 太陽光発電導入効果(電灯+動力 統合サマリー)
対象: 需要家名____ 拠点名____ 作成日____ 作成者____
前提: 本試算は、電灯契約(単相)と動力契約(三相)を別施設として算定し、最後に合算しています。PVの連系先は原則動力側想定です。
(根拠:別メーターの場合、原則としてPVの相殺は連系先メーターで発生するため)
参考:資源エネルギー庁「電気計量制度Q&A」(https://www.enecho.meti.go.jp/category/electricity_and_gas/electric/measure/faq/)
① ヘッドライン(最上段:横一列に3カード)
見る人が最初の3秒で意思決定できる構成
カード1:導入前→導入後(年間電気代・統合)
導入前 年間電気代(A+B):¥_____
導入後 年間電気代(A+B):¥_____
年間削減額(A+B):¥_____(__%)
計算式
導入前=A前 + B前
導入後=A後 + B後
年間削減額=(A前−A後) + (B前−B後)
削減率=年間削減額 ÷ 導入前
カード2:年間ネット効果(削減+売電)
年間ネット効果(A+B):¥_____
電気代削減:¥_____
売電収入:¥_____
計算式
年間ネット効果=年間削減額 + 年間売電収入(A売電 + B売電)
カード3:回収年数(簡易)+判定
投資回収(簡易):___年
判定:◯ 推奨 / △ 要検討 / × 非推奨(社内基準に合わせて)
計算式(簡易)
回収年数=初期費用 ÷ 年間ネット効果
※年間ネット効果≦0なら「回収不可」と表示
※回収年数が20年以上の場合:表示を「参考(長期)」へ自動退避(運用ルール)
② KPI 8カード(中段:2行×4枚)
上段が「お金」、下段が「電力量と前提の透明性」
1) 初期費用(CAPEX)
初期費用(総額):¥_____
補助金見込み:¥_____(あれば)
実質負担:¥_____
2) 年間購入電力量(統合)
導入前(A+B)____kWh/年
導入後(A+B)____kWh/年
削減(A+B)____kWh/年
3) 自家消費量(PV→負荷)
自家消費量(合算)____kWh/年
自家消費率(任意)____%
※PV連系が動力側の場合、原則として「動力側の自家消費」が中心。電灯側の自家消費は配線・計量方式により変動。
4) 売電量・売電収入
売電量____kWh/年
売電収入¥_____/年
売電単価____円/kWh(前提)
5) 契約別内訳(透明性)
電灯(A)導入前→導入後:¥_____ → ¥_____
動力(B)導入前→導入後:¥_____ → ¥_____
6) “残るコスト”の扱い(重要)
電灯側(A):PV連系なし想定の場合、導入後も購入・基本料金が残る
動力側(B):PV連系により主に削減が発生
7) CO2削減(任意)
CO2削減____t-CO2/年
係数:____kg-CO2/kWh(採用係数を明記)
8) 感度(超簡易)
電気代上昇率:0% / 3%(2本立て推奨)
売電単価:±__%
主要結論の頑健性:高/中/低
③ 図(下段:左に棒グラフ、右に注記)
左:年間電気代の比較(棒2本)
導入前(A+B)
導入後(A+B)
※色はいつものトーンでOK(白背景グレー基調+重要箇所だけアクセント)
右:前提・注記(そのままコピペで使える文)
注記テンプレ(必須)
本試算は、電灯契約(単相)と動力契約(三相)を別施設として算定し、結果を合算しています。
PVの連系先は原則として動力側(三相)想定です。別メーターの場合、PVの相殺は原則として連系先メーター側で発生します。
電灯側に昼間負荷が大きい場合、連系先(電灯側/動力側/分割)により削減額が変動するため、必要に応じて追加シナリオで比較します。
本サマリーの回収年数は「初期費用÷年間ネット効果」による簡易値です(金融指標IRR/NPV等は別途)。
根拠URL(FAQと揃える)
低圧電力の料金要素(基本料金・電力量料金・燃調・賦課金等の考え方の解説例)
https://service.itcenex.com/media/archives/what-is-low-voltage-power/
④ エネがえるBiz出力 → 統合サマリーへの“拾い方”早見(A/B共通)
各契約(A=電灯、B=動力)で最低限拾う値はこれだけで足ります。
必須で拾う(A/Bそれぞれ)
年間電気代:導入前/導入後
年間購入電力量:導入前/導入後
年間売電収入(または売電量×単価)
初期費用(CAPEX:PV/蓄電池/工事等)
あると強い(A/Bそれぞれ)
自家消費量(kWh)
売電量(kWh)
最大需要や契約電力(動力側の説明補強用)
⑤ “2本試算できない”ときの暫定統合(最低ライン)
動力側(B)のエネがえる結果を主採用
電灯側(A)は導入後も現状年額が残るとして「導入後」に必ず足す
つまり
導入前(統合)=B前 + A現状
導入後(統合)=B後 + A現状
年間削減(統合)=B前−B後(電灯側削減は0扱い)
これだけで「単相を無視して過大評価」する事故を潰せます。


