エネがえるでは、9業種×高圧2規模(500kW・1,500kW)×3エリア(関東・関西・九州)の54案件について、オフサイトPPAの5つの契約形態を、3つの価格シナリオと2,000本の市場価格パスで試算しました(年間使用量の30%・契約20年、税抜)。需要家から「オフサイトPPAは得ですか?」と聞かれたときの説明にご活用ください。
詳しい試算条件・グラフ・出典:オフサイトPPAは得なのか?業種別×規模別に固定価格・市場連動を実試算【2026年】
結論:3つの答え
条件がそろえば得になる。鍵は電気代の上昇と炭素価格。固定価格型(21.5円/kWh)は、電気代が年3%上がり市場が高騰するシナリオで54案件中38案件、2033年度から炭素価格(1トン1万円、仮定)が乗るシナリオで34案件が得になりました。
今の料金が続くなら、固定価格型は「少し高い保険」。基準シナリオ(上昇率2%・市場価格11.08円)では54案件中0案件が得で、負担増は中央値で年166万円。その代わり、PPA対象量(年間使用量の30%)の20年の支払総額の振れ幅(P10〜P90)は何もしない場合の約8%に縮みます(施設全体の電気代の振れ幅ではありません)。市場連動型は54案件中38案件が得ですが、振れ幅は約6割残ります。
選ばれる理由は価格の安定と新しい再エネ。固定価格型は悪い側(P90)で54案件中38案件が何もしない場合より安く済みます。新設設備と最初の買い手として結ぶ長期のPPAは、RE100の技術基準で運転開始15年以内という条件の例外として扱われます。
押さえたい数字
項目 | 試算結果 |
PPAで避けられる単価(太陽光の時間帯の電力量料金+燃料費等調整) | 中央値 約17.3円/kWh(基本料金込みの平均単価は約21.8円) |
損益分岐の固定PPA単価(基準シナリオ) | 中央値19.4円(関西20.5円・関東20.0円・九州18.4円) |
同(炭素価格1万円/tを加えた場合) | 中央値 約22.1円 |
余剰(自社で使い切れないPPAの電気) | 学校・オフィス・日中稼働の工場で約16〜19%、スーパー・病院で約1% |
バーチャルPPAの負担(基準) | 中央値 年488万円。通常の電気契約のままではPPA対象量の振れ幅もほぼ縮まない(約102%) |
契約年数別の単価(発電事業者がIRR5%を確保する差を上乗せ) | 10年 約22.5円、15年 約21.8円、20年 21.5円 |
説明のポイント(トーク例)
平均単価と比べない。「PPAでは基本料金は下がりません。比べる相手は昼の電力量料金で、1kWhあたり約4円の差が出ます」。
「得」ではなく「保険」として示す。「今の料金が続けば年間で少し高くなりますが、電気代が上がる未来では得になり、PPAでまかなう分の20年の支払額のぶれがほぼなくなります」。
対象量は休日の使用量で決める。「休日に使用量が下がる拠点は余剰が増えます。まずは年間使用量の20〜30%から検討しましょう」。
平均とP90の両方を出す。稟議では平均(P50)だけでなく悪い側(P90)の支払総額も並べると、判断しやすくなります。
断定しない。結果は電気料金・市場価格・契約条件で変わります。「必ず得」「必ず安い」とは言わないでください。
試算で押さえる設定
拠点ごとの30分ごとの使用量(1年分)と、契約電力・料金メニューを使う。
PPA単価の内訳(発電・小売・託送)と、発電側課金・容量拠出金・インバランス費用を含むかをそろえる。
余剰の引き取り価格と、出力制御時の扱いを確認する。
複数の需要地・発電所の組み合わせはエネがえるコーポレートPPAで30分ごとに比べられます。
ご注意
需要の形は業種別の合成テンプレートで、実測値ではありません。PPA単価・環境価値は自然エネルギー財団の推計(20〜23円、環境価値1〜4円)を使っています。
市場価格の太陽光時間帯の比率(年平均の85%)、通常料金への市場価格の反映(4割)、炭素価格(1万円/t)は仮定です。2,000本の価格パスは2018〜2025年度の年度平均の変化から作った仮定のシナリオで、将来の確率分布の推定ではなく、数週間単位の短期の高騰はほとんど反映していません。
試算条件の設定や需要家への説明についてのご相談は、お気軽にお問い合わせください。
チャット:24時間365日(AIチャット+有人対応)※有人対応は平日9時〜17時(土日祝除く)
TEL:070-3669-8761(平日9時〜17時、土日祝除く)
メール:info@enegaeru.com(平日9時〜17時、土日祝除く)
